6.11に新宿中央公園を出発地に、東口アルタ前で解散する「6.11新宿 原発やめろデモ」というのに参加してきた。

もともと高円寺のリサイクルショップの店主がTwitterで広めたデモで、旧来の反核運動とは様相を異にして、ロック、パンク、ラップ系のサウンド・カーを先頭に鐘太鼓で練り歩くスタイルのパレード。20代〜30代が圧倒的に多い。その様子は、Youtubeにもたくさんアップされている。

ただこの日は、「脱原発100万人アクション」の一環ということで、共産党や全学連(民青系)、独立系労組(フリーターの労組とか)などの幟も目立ち、旧来勢力と新規勢力の合体という印象だった。主催者発表では参加者約2万人。2万は大げさだとしても、1万人以上はたしかにいたと思う。

 

俺は、40歳前後のデザイナー、カメラマンといったカタカナ系職種の連中に誘われての2回目の参加だった。主張は超シンプルで「原発止めろ」「放射能怖い」の一点。代替エネルギーどうすんだとか、低レベル放射線については色々な議論があって……うんぬんという細かい話は抜き。

むろん背景には「なんでこうなっちまったんだあ」という清志郎風の不安と怒りがあるけれども、街頭デモに通有の日頃の憂さ晴らしという側面もないではない。

俺はそれでもいいと思う。テーマがなんであれ、街頭で若者が抗議行動を起こさない国になんて、未来はないから。

 

6.11で興味があったのは、デモに慶応の社会学者の小熊英二が子連れで参加していたこと。彼のスタート地点での挨拶は面白かった。脱原発に転じた保守派の西尾幹二の発言を引きながら、「民主主義と原発は両立しない」ことを鋭く指摘していた。

 

小熊英二の本は、全部並べると50cm幅をゆうに越えるぐらい、分厚いので有名。俺はそのほとんどを所蔵し、その多くを読んできた。ナマの小熊英二を見るのは初めてだが、アジテーションが上手いのに驚いた。小熊が脱原発を主張するのは全く違和感がないが、それでもあれだけ浩瀚な書物を書き表す人が、街頭でも行動するというのはちょっと意外だった。著書『1968』でベ平連の活動を相対的に高く評価していた人だから、このデモにベ平連的なもの感じて、コミットすることを決意したのかもしれない。

 

若者の憂さ晴らし的な面もあると書いたが、最近のこの手のデモでは缶ビールや缶チューハイを飲みながら練り歩くというのもふつうの光景になっている。我々の時代の学生デモでは想像もできない。

 

別に酒飲んだっていいし、大麻やってたっていいし、そのほうがノリがいいのならそれで構わないのだが、やはり酔っ払ってしまっては困る。マッコリのボトルを片手にフラフラとなりながら、沿道の買い物客に「デモに参加しようよ」と訴えても、あんまり効果はない。どころか、逆効果だ。

解散地点のアルタ前ではビールを真ん中に車座になる人たちもいた。真面目くさる必要は全然ない。デモは苦しいより楽しいがいいに決まっている。でもね、花見酒やりたいんだったらだったら、他所でやれよ、だよな。前々回の渋谷でのデモでは逮捕者も出ている。昔は「てめえら、革命的緊張感がねえんだよ!」とどやしつけられて、「自己批判」を迫られるのがオチだったんだがなあ。

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